就労移行に通いたいと思った際に、みなさんぶつかる壁がどの就労移行が良いかです。全国には3,301箇所もの就労移行があり、特に首都圏ではひしめきあっています。どうやって自分にあう就労移行を探せばいいだろう、、、?その疑問に大手の就労移行に4年間、勤務し就労移行を熟知した元支援員が解説します!
自分に合う就労移行は人によって違う。
キャリアビジョンや障がい特性を理解しておくと見つけやすくなる。
とはいえ、色々な就労移行に見学に行くのが一番重要。
見学で見るべきポイントは実績、職員、ゴミ箱。
就労移行とは?
まずは就労移行のことをよく知らない方はこちらの記事をご確認ください。就労移行がどういうところなのか概要を記載しています。この記事では上記の記事を読み終えた前提で、就労移行を選ぶときのポイントに絞って書いています。

自分に合う就労移行を探す3つの観点
就労移行を探す際にどういう観点で探せばいいのだろうと悩む方が多いです。まずは、どういう観点に基づいて就労移行を探すべきかをまずは共有します。
・合う就労移行は人によって違う。
・自分のキャリアビジョンや障がい特性を理解しておくと見つけやすくなる。
・とはいえ、色々な就労移行に見学に行くのが一番重要。
合う就労移行は人によって違う。
多くの方がまず想像するのが、いわゆる知名度の大手の就労移行だとなんか良さそう。自分には合うのではという考えです。大手の就労移行の場合、オペレーションが決まっている場合が多く、ある程度決まった型にはまった中で活動したいという方には向いています。ただ、個別のニーズに基づいた支援やカリキュラムは苦手としているため、個別の支援を受けたい方は中小の就労移行が向いていたりします。また学習するカリキュラムもWeb・IT系のカリキュラムは大手にはない場合があるなど、個々人が求めるニーズにより合う、合わない事業所が出てきます。そのため、万人に合う就労移行はないと考えておいたほうがいいでしょう。
自分のキャリアビジョンや障がい特性を理解しておくと見つけやすい。
キャリアビジョン
一番イメージしやすいのは、今回就労移行に通ってどういう企業に就職したいかです。例えば、自分の近所の企業に就職したいのであれば、地元に根付いた就労移行がいいでしょうし、都心の企業に雇用枠で就職したと考えているのであれば、通勤できる体力をつけるために都心の就労移行がいいでしょう。このように、働きたい場所、職業、勤務時間などによって就労移行の選択肢が狭まります。就・転職活動を念頭に就労移行に通ったあとにどのような企業や働き方を目指したいのか考えましょう。
障がい特性
以外と忘れがちですが、大切なポイントがご自身の障がい者特性です。これは特に精神・発達障がいのある方が確認しておきたいポイントです。というのも、施設に通う障がい種別によって相性があり、合う合わないが出てくるケースがあるためです。よくあるのがうつと発達・知的の組み合わせで発達や知的の方の声量やコミュニケーションがトラウマ体験が紐づき、体調が悪化される方がいらっしゃいます。どの方が通所するかはタイミングにもよるので難しい部分もあるのですが、不安な方は障がい特化型の就労移行に通うのをおすすめします。障がい特化型は特定の障がいに特化したサービスなので、自分と同じ障がいの方が通っているため、組み合わせによるトラブルを回避することができるケースが多いです。ただ、タイミングにもよるので絶対に障がい特化型だから安心というわけではありませんので、後ほど説明する見学に行ったときに見るべきポイント3つを確認して判断してください。
とはいえ、色々な就労移行に見学に行くのが一番重要。
色々なことをお伝えして不安になっている方もいるかもしれません。とはいえ、一番大切なのはまずは見学にいってみることです。就労移行はその時の職員、通所者によって同じサービスでも本当に雰囲気が異なります。障がい者特化型就労移行もサービスによって提供する内容や職員の指導方針が180度違うサービスがあります。自分の直感も大切に2~3社ほど自分にあう就労移行に見学してみましょう。
具体的な探し方
次に、具体的な探し方をお伝えします。基本的にはこの3つが王道です。
・インターネットで探す
・支援機関の人に紹介してもらう
・知人に紹介してもらう
インターネットで探す
今、就労移行を探されている方の大半はWeb経由での問い合わせです。就労移行 東京、就労移行 Webなどのキーワードで上位表示されるサイトを確認してみましょう。おすすめはLITALICO仕事ナビです。日本で一番、就労移行の掲載しているサイトです。就労移行選びの相談にも乗ってくるのでまずはこのサイトへの登録をしてみましょう。
支援機関の人に紹介してもらう
次に多いのが支援機関からの紹介です。多いのは自治体の障がい福祉課やハローワークに相談にいって、提案してもらうケースです。基本2~3社を提案されるケースが多いようですが、その担当者によってスタンスや提案数は異なります。支援機関からの紹介はマッチング精度は高い場合が多いので、提案があった事業所にいってみることをおすすめします!なんか違うなという場合はWeb検索などを併用しましょう。
知人に紹介してもらう
知人からの紹介もまれにあります。メリットとしては支援員の方に〇〇さんのお知り合いということですぐに覚えてもらえる、その方の知り合いがまだ事業所にいる場合は友達をつくりやすいでしょう。デメリットとしては、トラブルなどで退所となった場合にその方のとの関係に傷がつく可能性があります。また事業所によっては紹介するとクオカードを渡すなどを行っているところもあるようです。知人からの紹介だからと安易に通所を決めるのはやめましょう。
見学に行ったときに見るべきポイント3つ
最後に施設へ見学に行ったときに見るべきポイントを3つまとめました。ズバリお伝えすると、実績、雰囲気、ゴミ箱です。最後のゴミ箱に疑問を感じる方もいると思いますが、解説します。
実績
まず、最初に見るべきポイントは実績です。他の2つは感覚値に左右される部分がありますが、実績はブレることがありません。おもに見るべき実績は顧客満足度と就職実績です。この2つはどの事業所もほぼ間違いなく実績としてあるので確認しましょう。
雰囲気
次に大切なのが事業所の雰囲気です。事業所の雰囲気が合うかは通い続けるのを左右するとても大きなポイントです。感覚的にはなりますが、自分がこの事業所に溶け込めそうか確認しましょう。施設の見学に行く場合は可能な限り、利用者がいる時間帯に見学に行くとある程度の雰囲気をつかむことはできます。実績が良くても、雰囲気が悪い事業所はその方が就労移行=トレーニングと割り切れる場合は問題ないですが、基本的にはあまりおすすめしません。自然体でいれる事業所がおすすめです。
ゴミ箱
最後がゴミ箱です。ゴミ箱が何の関係があるのか?驚かれる方もいうと思いますが、事業所によってはゴミ箱が一杯だったり、書類が整理整頓されていないことがあります。このような事業所は要注意で、職員の多忙で支援まで手が回っていない場合があります。お昼どきにゴミ箱が一杯なのはわかりますが、明らかに書類が整理整頓されていない、ゴミがあふれている施設は避けましょう。
まとめ
いかがだったでしょうか?就労移行と一口に言っても色々な事業所がある中で、本当に自分にあう事業所を見つけるのは大変なことです。この事業所でいいのかなと最後まで迷うと思いますが、最後は家族や支援者に頼らずに自分で意思決定をしましょう。自分で意思決定することでつらいことがあっても、自分で選んだからやり抜く覚悟がつきますし、就労移行から就職した後も同じように自分で意思決定しなければならない場面には必ず遭遇します。その練習の場として、まずは自分で就労移行を選びましょう。次回は、就労移行の見学の雰囲気や体験通所などの様子をお伝えできたらと思います。次回もお楽しみに!!